先日、うちの家族が沖縄に旅行に行ってきました。私は仕事で行けずに一人留守番。ちょうど台風が発生していない時期だったので素晴らしい旅行でラッキーと話していました。
そこで、沖縄に住んでいる人は毎年、いや今年は毎月・毎週のようにやってくる台風にどのような対策をしているのか?建物や屋根の観点から調べてみました。
沖縄の家の特徴1・鉄筋コンクリート構造が多い
沖縄の家の特徴といえば、まず言えるのがほとんどが鉄筋コンクリートで造られていること。これは毎年必ず台風が来る沖縄ならではの台風対策で、古い不動産物件や新しい不動産物件に関わらずコンクリート構造が採用されています。
これは理由が2つあって1つ目の理由は・・・・
「単純に木造住宅だったら台風で吹っ飛ばされるからです!」(笑)
なにしろ沖縄では台風による風の威力が半端ない、その風速はなんと最大瞬間風速で80メートルにもなるそうです!!
先日被害が多かった大阪に来た台風でも40メートル位でしたから本土の人には想像できないような凄い風を経験しているので、鉄筋コンクリート構造が多いんですね。
鉄筋コンクリート造の住宅は、木造住宅と比較すると風に対する強度がかなり高く、近年の勢力が非常に強いといわれる台風が襲来しても全壊することはほとんどありません。
さらに2つ目の理由は・・・
沖縄はイメージと違い、湿気が多い気候なので湿気によるシロアリ被害が多いそうです。そのため木造住宅だとすぐにダメになってしまうらしく、シロアリに強いコンクリートの家が増えているんですね。
ちなみに沖縄では、学校や病院・役所などの公共施設や商業施設もほとんどが鉄筋コンクリート造りで建てられています。
沖縄の家の特徴2・台風に強い瓦を使っている
沖縄に行ってきた写真を見ると赤い瓦屋根の民家が多いのに気が付きますね。この赤い瓦は「琉球赤瓦」というそうですが、なぜ沖縄でこんなに使われているのでしょう。
琉球赤瓦はなぜ台風に強いのだろう?
「沖縄には夏から秋にかけて猛烈な暴風がやってきます。長時間にわたる場合が多いので、瓦を葺き並べただけでは十分ではありませんでした。そこで、瓦が飛ばされないよう漆喰の使用を考えたのです。漆喰は男瓦の側面と継ぎ目に塗ります。それにより台風の被害を最小限に抑えることができるようになりました。」という理由だそうです。
なぜ、瓦の色が赤いのか?
一番の理由は、「黒い瓦だと暑いから」琉球赤瓦は吸水性が高く、言い換えれば通気性が高いといえます。屋根の木構造を湿気から守り、かつ沖縄の強烈な日差しによる建物の温度上昇を和らげる効果があるのですね。
沖縄の家の特徴3・家の周りを石垣や屋敷林で囲っている。
沖縄の市街地は鉄筋コンクリートの建物が今では主体になっていますが、ちょっと郊外に行くと現在でも昔ながらの民家が残っています。昔の人の知恵として、上の写真のような石垣を作る事で暴風雨を受け止め威力を軽減させていたからです。
また、本州でも風の強い地方では家の周りに防風林を植えて風を防御していますが、沖縄の昔ながらの民家の庭には本州の民家の庭にある木よりも大きい木が植えられています。これも石垣と同じく暴風雨の威力を軽減させる目的で植えられています。なので石垣、屋敷林この2つで昔ながらの民家は台風の暴風雨から守られているのです。
沖縄の家の特徴4・守り神シーサーを屋根の上に飾っている。
沖縄といえばすぐに思い浮かべるのは何と言ってもシーサーですよね。シーサーはご存知のとおりその家、建物を邪なモノから守るために門柱や屋根の上に置かれている守り神。沖縄の人たちは災害から自分たちを守る為に信仰を含む様々な工夫を重ねてきたんですね。
▲写真は我が家の玄関に飾った沖縄旅行のお土産のシーサーの置物です。
最大瞬間風速80メートルを2回も経験した沖縄
沖縄は、これまで最大瞬間風速80メートルを過去に2回経験しています。1966年9月5日、宮古島を襲った「第2宮古島台風」は最大瞬間風速85.3メートルを記録。これは日本観測史上1位となっています。
沖縄ほどではないにしろ、最近の日本は凄い勢力を持った台風が毎年のように来ていますから沖縄以外の地域に住んでいる方も防災対策を沖縄に見習い台風被害を少しでも減らしたいですね。
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